法律改正年表


このページは、当グループの実務用に作成したものを公開したものです。

理解し易くするため、細かい例外などを省いて説明しています。

皆様のご参考になれば幸いです。

 

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ⅠⅡⅢなどのローマ数字=第〇項をあらわします。

①②③などの〇数字=第〇号をあらわします。



会社法・商法の改正

昭和49(1974)年
施行日 分類 内容

(商法改正)

監査役任期(2年) 就任後2年内の最終の決算期に関する定時総会の終結の時迄
平成2(1990)年
施行日 分類 内容

 

商法改正

最低資本金制度導入

株式会社は1000万円

有限会社は300万円

平成5(1993)年
施行日 分類 内容

10月1日

(商法改正)

監査役任期(3年)

就任後3年内の最終の決算期に関する定時総会の終結の時まで

 

改正附則4条(経過措置)

施行の際現に存する監査役で、施行後最初に到来する決算期に関する定時総会の終結前に在任する者の任期は、施行後もなお従前の例による。

平成13(2001)年
施行日 分類 内容

10月1日

(商法改正)

 

額面株式廃止(無額面株式に統一)

発行価額5万円以上の制限撤廃

平成14(2002)年
施行日 分類 内容

5月1日

(商法改正)

監査役任期(4年)

就任後4年内の最終の決算期に関する定時総会の終結の時まで

 

改正附則7条(経過措置)

施行の際現に存する監査役で、施行後最初に到来する決算期に関する定時総会の終結前に在任する者の任期は、施行後もなお従前の例による。

平成18(2006)年
施行日 分類 内容

5月1日

(平成27年5月1日施行会社法の一部を改正する法律の定めによる)

会社法施行  
5月1日 最低資本金制度撤廃  

5月1日

監査役任期(最長10年)

会社法336Ⅰ

選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで

同Ⅱ

非公開会社は最長10年

 

整備法95条

施行の際現に旧株式会社の取締役、監査役又は清算人ある者の任期については、なお従前の例による。

5月1日

会計監査限定

これ以前に設立された会社で、①資本金1億円以下、②譲渡制限あり、③監査範囲につき定款変更せず、かつ④監査役会、会計監査人非設置の会社は、「会計監査限定」監査役となる。

☛限定したくないときは、定款変更必要。

5月1日

株券不発行が原則になる

これ以前に設立した会社で「株券不発行」と登記されていない会社は、「株券を発行する旨」登記官の職権で(勝手に)登記された。

株券不発行に移行必要。

平成20(2008)年
施行日 分類 内容

12月1日

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行

旧制度では、設立に認可を要するとされていた公益法人を変更。

まず、一般社団法人・一般財団法人として設立(設立に認可は不要)

要件を充たして申請すれば、公益認定されて公益法人になるという仕組みになった。

令和3(2021)年
施行日 分類 内容

2月15日

印鑑廃止(脱ハンコ)へ

商業登記規則などの改正

  • 登記申請をオンラインで行なう場合には印鑑届出義務が廃止
  • 登記申請で利用できる電子証明書の種類拡張
  • 商業登記申請で押印を要さない書類
令和4(2022)年
施行日 分類 内容

3月1日

改正会社法
  • 株式交付制度の新設 
  • 株主提案権の濫用を抑止するため議案数を10に制限
  • 取締役に対する報酬の付与や費用の補償等に関する規定の整備

  •  

    監査役会設置会社における社外取締役の設置の義務付け等

  • 社債管理に関する規定の整備

9月1日

改正会社法
  • 株主総会参考資料の電子提供措置制度
  • 支店登記簿の廃止(支店でも本店同様の登記が必要だったものを廃止)

民法の改正(施行日または施行予定日)

昭和22年
施行日 分類 内容

5月2日

以前 

相続形態

戸主の死亡・隠居☛家督相続

家族の死亡☛遺産相続

5月3日~

相続形態

家督相続の廃止(民法応急措置法による相続)

昭和23年
施行日 分類 内容

1月1日

法定相続分改正  
昭和35年
施行日 分類 内容

4月1日

(旧)不動産登記法改正

表示登記申請に「建物図面」「地積測量図」の添付を義務づける。

実際には、経過措置の関係で概ね昭和40年以降申請分の場合には、図面がある模様。

昭和56年
施行日 分類 内容

1月1日

法定相続分改正

現行法定相続分となる

兄弟姉妹の代襲相続が一代となる(現行どおり)

昭和64/平成1(1989)年
施行日 分類 内容
1月1日  公正証書遺言の照会制度 昭和64年1月1日以降に作成された公正証書遺言は、一か所の公証役場に問い合わせるだけで全国の公正証書遺言を照会可能です。それ以前に作成されたものは、被相続人の過去の住所地における県内の各公証役場に対して照会が必要です。
平成17(2005)年
施行日 分類 内容
4月1日  保証契約

【保証契約の書面要件追加】

保証契約は書面でしなければ効力を生じない(民446Ⅱ)。

 

【貸金等根保証契約の新設】

①貸金・手形割引が保証の範囲に含まれ、②保証人が個人の場合には、極度額の定めがなければ、根保証契約は無効(民465条の2Ⅱ)。

貸金等根保証契約の元本確定期日が5年を超えると無効(定めなければ3年)(民465条の3)

貸金等根保証契約の元本確定事由(民465条の4)

平成22(2010)年
施行日 分類 内容
  戸籍保存期間伸長

除籍などの役所での保存期間が80年から150年に延長された。相続手続では全相続人を把握するため、被相続人の出生から死亡までの戸籍を全て収集する必要があるところ、戸籍が廃棄されており相続人が把握できないため相続登記ができないという問題があった。相続登記できない土地の発生を抑止することで、所有者不明土地の発生を抑止する。

戸籍法施行規則の改正。

平成29(2017)年
施行日 分類 内容
5月29日  相続

新しい法定相続情報証明制度が始まる。

銀行より先に司法書士事務所に来れば相続手続が楽になりました。

不動産登記法、不動産登記規則の改正。

平成30(2018)年
施行日 分類 内容
4月1日  相続登記登録免許税の免税

令和7年3月31日までの期間限定で免税される。

(1)相続により土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の登録免許税の免税措置

(2)不動産の価額が100万円以下の土地に係る登録免許税の免税措置

租税特別措置法84の2の3ⅠⅡ

※平成30年の制度開始時より要件緩和が進んでいる。

 

平成31/令和元(2019)年
施行日 分類 内容
1月13日 自筆証書遺言の要式緩和

遺産目録は自筆でなくても可になった(民968ⅡⅢ)。

施行日前に作成された遺言はなお従前の例による(附則6)。

7月1日 改正民法【原則施行日】

施行日前に開始した相続には改正法は適用されない(附則2)。

同上 特別受益持戻意思表示推定

婚姻20年夫婦の居住用不動産の遺贈・贈与は、特別受益持戻し免除と推定される(民903Ⅳ)。

施行日前にされた遺贈・贈与には適用しない(附則4)。

同上 遺産分割前の預金払戻し

遺産分割前の預金払戻制度が創設された(民909条の2)

施行日前に開始した相続でも、施行日後にする払戻請求に適用する(附則5Ⅰ)。

同上 不動産相続の対抗要件

遺産分割も遺贈も、法定相続分を超える部分は、対抗要件(登記)必要(民899の2Ⅰ)

同上 可分債権相続の対抗要件

遺産分割も遺贈も、法定相続分を超える部分は、対抗要件(通知)必要(民899の2Ⅱ)

施行日前に開始した相続でも、施行日後にする請求に適用する(附則3)

他人への貸付金の相続手続

同上 遺産分割前の遺産処分

遺産分割前に遺産を勝手に処分されても、処分した相続人以外の相続人が同意すれば、処分された財産もなお遺産に含まれるものとして遺産分割ができる(民906の2)

同上 遺言執行者の権限明確化

・遺言内容通知義務・遺言執行者の権利義務(民1007Ⅱ、民1012)施行日前開始相続でも、施行日後執行者となった者に適用する(附則8Ⅰ)。

・特定財産承継遺言に関する遺言執行(民1014Ⅱ~Ⅳ

)施行日前にされた特定財産承継遺言の遺言執行者に適用せず(附則8Ⅱ)。

・遺言執行者の復任権(民1016)施行日前遺言の遺言執行者の復任権の制限は従前の例(附則8Ⅲ)。

同上 遺留分制度見直し 遺留分減殺請求は、金銭債権化されたほか(民1046)
同上 特別寄与料制度の創設 相続人以外の親族が被相続人の療養看護に努めた場合、請求が認められる(民1050)。
6月20日 戸籍附票の保存期間伸長

除(住民)票、戸籍の除附票および改製原附票の保存期間が5年から150年に延長された。本籍地を移した方の住所変更変遷がたどれないという問題が解消され、所有者不明土地の発生を抑止する。

住民基本台帳法施行令の改正34条。

9月 長期相続登記未了の通知制度の導入

30年以上相続登記がされていない土地の相続人を法務局が職権で調査し「長期間相続登記等がされていないこと」を相続人に通知することで、相続登記未了土地の発生を抑止する。

所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法

同特措法に規定する不動産登記法の特例に関する省令。

11月22日 表題部所有者不明土地問題への対応

表題部所有者の住所氏名が正確に登記されていないため、相続人の探索ができない土地について

①登記官に所有者の探索のために必要となる調査権限を付与

②所有者等探索委員制度を創設

③所有者の探索結果を登記に反映させるための不動産登記法の特例

表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律

令和2(2020)年
施行日 分類 内容
4月1日 消滅時効の改正  
4月1日 

配偶者居住権の創設

配偶者短期居住権の創設

民法1028。

施行日以後に開始した相続に適用、施行日前に開始した相続は、なお従前の例による(附則10Ⅰ)

同上 遺言による配偶者居住権

施行日前にされた遺贈については適用しない(附則10Ⅱ)

同上 遺贈義務者の引渡義務

民法998。

施行前にされた遺贈に係る遺贈義務者の引渡義務はなお従前の例による(附則7Ⅰ)。

同上 第三者の権利の目的である財産の遺贈

民法1000。

施行前にされた第三者の権利の目的である財産の遺贈については、改正前1000条が効力を有する(附則7Ⅱ)

同上 撤回された遺言の効力

民法1025但

施行日前に撤回された遺言の効力は、なお従前の例による(附則9)

同上 保証契約

・保証人が個人である場合、極度額の定めがなければ無効(民465条の2Ⅱ)。☛貸金等の保証に限定されていた極度額の定めの範囲を拡大するもの。CF.平成17年改正

・事業のための貸金を個人保証する場合(根保証に限らず)、公正証書による保証意思確認が必要。

・事業のための保証を個人に依頼する場合、主債務者は債務額などの情報提供を要する。 

・施行日前に締結された保証契約に係る保証債務については、なお従前の例による(改正民法附則〔平成29.6.2法律第44号〕21条)。

7月10日 自筆証書遺言の保管制度 自筆証書遺言を法務局で保管する制度を創設する。
11月1日 表題部所有者不明土地問題への対応

所有者を特定することができなかった表題部所有者不明土地について、探索しても所有者を特定できなかった場合、裁判所選任した管理者による管理を可能とする制度を新設

表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律

令和4(2022)年
施行日 分類 内容

4月1日

成年年齢を18歳に引き下げ
  • 平成14(2002)年4月2日-平成15(2003)年4月1日生は、令和4年4月1日に19歳で成年
  • 平成15(2003)年4月2日-平成16(2004)年4月1日生は、令和4年4月1日に18歳で成年
  • 平成16(2004)年4月2日以降生は、18歳の誕生日に成年

(2018/06/30成立民法の一部を改正する法律)

令和5(2023)年
施行日 分類 内容
2月20日 改正民事訴訟法施行 犯罪被害者等の氏名等を相手方に費等する制度
3月1日 改正民事訴訟法施行 当事者双方が裁判所に出頭しないウェブ会議等による弁論準備手続、電話会議による和解期日
4月1日 遺産分割協議の期間制限
  • 相続開始後10年経過すると特別受益・寄与分などの主張ができなくなる=遺言による指定相続分又は法定相続分で登記するしかない(改正民法904の3)。
4月1日 共有に関する民法改正
  • 共有不動産の所在不明共有者を解消するため他の共有者に取得権・売却権を付与(改正民法262の2)
  • 所有者不明土地管理命令・所有者不明建物管理命令の創設(改正民法264の2)
  • 管理できていない土地・建物の管理命令の創設(改正民法264の9)
4月27日 相続土地国庫帰属法 相続した不動産を国に引き取って貰うことも可能に。
     
令和6(2024)年
施行日 分類 内容
4月1日 相続登記義務化

不動産登記が改正され、相続開始後3年内に登記必要

10万円以下の過料

例外:相続人申告登記

5月24日までに施行 改正民事訴訟法

ウェブ会議等による口頭弁論期日

夏頃 嫡出推定規定の改正  
     
令和8(2026)年
施行日 分類 内容
2月2日 所有不動産記録証明書制度の創設

全所有物件の一覧が可能になります

(改正不登法119の2)

4月1日 住所氏名変更登記の義務化

不動産登記法が改正され、住所氏名変更後2年内に登記必要

5万円以下の過料

     

司法書士法の改正

施行日 分類 内容

1872(明治5)年

「司法職務定制」公布

全22章108条

・証書人(現・公証人さん)

・代書人(現・司法書士)

・代言人(現・弁護士さん)

・各区代書人ヲ置キ人民ノ訴状ヲ調成シテ祖詞訴ノ遺漏無カラシム・・・

・如何ナル者ヲ代書人・代言人ニ選定ストモ法令の問フ所二アラズ

1876(明治9)年

「代言人規則」制定

・代言人の資格制度開始。

・代言人試験開始。

1886(明治19)年

登記法公布

登記事務が内務省から司法省へ。治安裁判所(後の区裁判所)を登記機関とする。

1919(大正8)年

「司法代書人法」公布

(代言人規則に43年遅れ)

・代書人を、司法代書人(地裁所長監督下。現・司法書士)と、一般代書人(警察署監督下・現行政書士さん)の職制に分離。

・非弁(三百代言)の取締役を目的に弁護士会が強力に推し進める。

・代言人・司法代書人以外の者が他人の裁判手続きへ関与することを厳しく規制。

1933(昭和8)年

「旧弁護士法」公布

 

1935(昭和10)年

「司法代書人法」一部改正

・名称を「司法書士」へ変更

以降「①代書イメージの払拭、②官の監督からの脱却」の歴史

1949(昭和24)年 「法務局及び地方法務局設置に伴う関係法律の整理等に関する法律」公布 司法書士の所属・監督・認可・処分権が法務局長(地方法務局長)に移る。
1950(昭和25)年 「(新)司法書士法」公布 法務局長の(直接的)監督権廃止
1951(昭和26)年 「司法書士法」一部改正 報酬が法務総裁の定めるところから、各司法書士会の会則事項となる。
1956(昭和31)年 「司法書士法」一部改正

・司法書士会の強制設立

・強制入会

1967(昭和42)年 「司法書士法」一部改正

・業務の改正

・司法書士会に法人格付与

1978(昭和53)年 「司法書士法」一部改正

・目的・職責規定の新設

・国家試験制度開始

1985(昭和60)年 「司法書士法」一部改正 ・登録事務を法務局から日本司法書士会連合会へ
1999(平成11)年

成年後見制度開始

・「成年後見センターリーガルサポート」設立

2000(平成12)年

民事法律扶助法施行

 
2002(平成14)年 「司法書士法」一部改正

・簡裁訴訟代理権付与

・試験科目に憲法追加

・事務所の法人化を認容

2005(平成17)年 不動産登記法改正

・出頭主義廃止

・登記識別情報

・資格者代理人による本人確認情報提供制度

・登記原因証明情報の必須化

2006(平成18)年 信託法改正

・家族信託が可能になる

2020(令和2)年

「司法書士法」一部改正

・使命規定創設

・懲戒権者を法務大臣へ変更

・懲戒に7年の除斥期間新設

・戒告処分にも聴聞機会保障

・一人司法書士法人を認容

知らないでは済まされない歴史年表

年月 日本 世界
1929(昭和4)年   世界大恐慌
1941(昭和16)年 太平洋戦争開戦  
1945(昭和20)年 終戦  
1964(昭和39)年 東京オリンピック  
1970(昭和45)年 大阪万国博覧会  
1972(昭和47)年 沖縄返還  
1973(昭和48)年 第一次石油危機  
1979(昭和54)年 第二次石油危機  
1986(昭和61)年 バブル景気  
1989(平成元)年4月1日 消費税3%導入  
1990(平成2)年   東西ドイツ統一
1991(平成3)年 バブル崩壊  
1995(平成7)年1月17日 阪神淡路大震災  
1997(平成9)年4月1日 消費税5%へ引き上げ  
1998(平成10)年 長野冬季オリンピック  
1999(平成11)年   ユーロ誕生
2001(平成13)年   アメリカ同時多発テロ
2008(平成20)年   リーマンショック
2011(平成23)年3月11日 東日本大震災  
2014(平成26)年4月1日 消費税8%へ引き上げ  
2019(平成31/令和元)年10月1日 消費税10%へ引き上げ  
2020(令和2)年 東京オリンピック延期 新型コロナウィルス
2021(令和3)年 東京オリンピック開催 新型コロナウィルス
2022(令和4)年