【消費者の方へ】
騙されたと思った消費者の方、現在では消費者を守る様々な法制度が充実しています。泣き寝入りをせずに、お早めにご相談されることをオススメします。
【事業者の方へ】
事業者の方々も、消費者とトラブルを起こすと、SNSなどに投稿されることで、致命的なダメージを受けかねません。貴社の契約書・営業方法の見直しを行うことで、無用なトラブルを予防ください。
もくじ | |
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主なものは次のとおりです。
特定商取引法 | 消費者契約法 | 民法 | 割賦販売法 | |
適用範囲 |
消費者vs事業者かつ特定の商取引に限定して適用 |
消費者vs事業者 であれば、全てに適用 |
消費者vs事業者 消費者vs消費者 事業者vs事業者 |
消費者vs事業者 かつ 売買代金の支払を翌月一括以外の支払い方法であれば1回払いでも適用 |
民事ルール |
〇クーリングオフ |
〇取消 〇無効 適格消費者団体には条項の差止請求権も〇 |
〇取消解除無効 |
〇クーリングオフ 〇抗弁の接続
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行政ルール |
〇事業者の業務停止など |
×(なし) | ×(なし) | 〇 |
刑事ルール | 〇 | ×(なし) | ×(なし) | × |
相互関係 |
適用範囲が重なる限り、いずれの法律「も」適用される(重畳適用関係)。 排除関係(一般法と特別法の関係)では、ない。 |
頭を冷やす期間を置いて、契約を白紙に出来るという消費者の権利です。
クーリングオフするのに、一切理由が不要であることが強力です。
一方、取消や解除の場合、法律上の理由が必要です。
縦軸に規制される取引形態(顧客に接触した方法)
横軸に規制内容
を記載してまとめると、次のとおりです。
対象となる商品・サービス |
書面 交付義務 |
クーリングオフ |
勧誘行為 への規制 |
取り消し | 広告規制 | その他 | |
訪問販売
キャッチセールス アポセールス |
商品 サービス 特定権利 |
申込書 契約書 |
8日 | あり |
あり |
× | 過量販売解除権 |
電話勧誘 |
商品 サービス 特定権利 |
申込書 契約書 |
8日 | あり | あり |
× |
過量販売解除権 |
通信販売 |
商品 サービス 特定権利 |
前払通販には承諾通知義務 | なし |
なし |
なし | FAX広告禁止 | 返品制度 |
連鎖販売 | 指定なし |
概要書面 契約書 |
20日 | あり | あり | 〇 | 中途解約 |
特定継続的役務提供【1】 | 7種指定【1】 |
概要書面 契約書 |
8日 | あり | あり | 〇 | 中途解約 |
業務提供誘因販売取引 | 指定なし |
概要書面 契約書 |
20日 | あり | あり | 〇 | |
訪問購入 | 商品 |
申込書 契約書 |
8日【3】 | あり | なし | × | 売主の引渡拒絶権 |
送り付け商法 ネガティブオプション |
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【1】特定の継続的なサービスを、一定期間を超える期間にわたり、一定金額を超える対価を受け取って提供することを意味します。規制されるのは以下の7業種です。
特定の継続的サービス(特定継続的役務) |
期間 | 金額 |
エステティック | 1月を超えるもの | いずれも5万円を超えるもの |
美容医療 | 1月を超えるもの | |
語学教室 | 2月を超えるもの | |
家庭教師 | 2月を超えるもの | |
学習塾 | 2月を超えるもの | |
パソコン教室 | 2月を超えるもの | |
結婚相手紹介サービス | 2月を超えるもの |
以上【1】の表は、特定商取引法ガイド/消費者庁/最終アクセス220607を参照した。
規制される「エステティック」「美容医療」「語学教室」「家庭教師」「学習塾」「パソコン教室」「結婚相手紹介サービス」が具体的にはどこまで含まれるかについては、上記サイトを確認ください。
【2】この部分を改正する法律が令和3年7月6日に施行されました。
令和3年7月5日までに届いた商品は、到着後14日間経過後、処分。
令和3年7月6日以降に届いた商品は、即日処分可能。
【3】顧客から言われて訪問した場合、特商法に定める「訪問購入によるクーリングオフ(特商法58条の14)」は、適用があるのでしょうか?
顧客が「契約の申込をする明確な意思があった」場合のみ、クーリングオフは適用外です(特商法58条の17第2項第1号)。訪問購入すべてが、適用除外とはなりませんので、ご注意ください。
例えば、顧客の次のような請求に応じて訪問した場合は、クーリングオフ適用外です(消費者庁/特定商取引に関する法律・解説(令和4年6月1日時点版)/413頁以下)。
一方、顧客の次のような請求に応じて訪問した場合は、クーリングオフの適用があります。
「対象物の査定のために訪問してほしい。」のように、訪問前に顧客の売却の意思が明確ではなく、その場で購入したとき
クーリングオフの適用外となる訪問購入の範囲は狭く解釈されます。
また、訪問購入でトラブルが発生した場合、顧客の「契約の申込をする明確な意思があったこと」について、クーリングオフ適用の除外を求める購入業者側が立証しなければなりません。
しかし、それは容易なことではありません。
次の場合に、消費者契約法による取り消しが認められます。
次の場合には、契約の条文(条項)が無効になります。契約全部が無効となる訳ではありませんので、ご注意ください。
次のとおりです。
民法なら | 契約の詐欺による取消を主張する⇒故意を要するためハードル高い不法行為による損害賠償請求を認めることで救済。 | |
⇓ |
有効な契約なのに、不法行為による損害賠償請求を認めるのは矛盾ではとの学説からの批判 |
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消費者契約法 | 不実告知を理由とする取消 |
次のとおりです。
民法なら | 一つ一つの契約は、有効であることが多い。 | |
⇓ | ||
特定商取引法 |
⇒ 無効 |
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消費者契約法 |
⇒ 取消 |
次のとおりです。
商品と対価が不均衡(高すぎる)であっても・・・ それだけでは、民法上無効(民90)とはなりにくい。 ∵いくらで買うかは、消費者の自由。 |
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▼ | ||
暴利行為論の登場 | ||
要件 |
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効果 | 契約全部無効(民90) | |
▼ | ||
契約条項の一部を無効に | ||
要件 |
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効果 | その条項は無効(消費者契約法) |
豊富な実務経験!
当事務所は、相談・示談代行・調停・訴訟・裁判書類作成などを通じて、あなたのトラブルを解決します。
最新の法令・手続に精通!
豊富な実務経験にあぐらをかくことなく、日本一番勉強し続ける司法書士事務所グループであり続けます。
小さなトラブルにも対応!
法テラスや、兵庫県司法書士会「少額裁判援助制度」を積極的に活用することで、小さなトラブル解決も、積極的にサポートいたします。
業務の種類 | 司法書士の手数料 | 実費 | |
クーリングオフのみで終わる場合【1】 |
お客様名(司法書士の職・名を記載せず) |
11,000円(税込)~(手数料) | 1,200円~ |
司法書士の職・名を記載 | 16,500円(税込)~(手数料) | 1,200円~ | |
示談折衝が必要な場合 |
着手金 |
55,000円(税込)~ | |
成功報酬 | 利益の16.5%(税込) | ||
訴訟提起が必要な場合 |
(追加)着手金 |
55,000円(税込)~ | 訴額によります 【3】 |
成功報酬 |
利益の22%(税込)【2】 |
【1】内容証明について
【2】 兵庫県司法書士会の報酬助成制度の要件に適合する場合には、積極的に利用します。
【3】 例えば140万円を返還を求める場合の実費は①収入印紙12,000円と②切手8,000円程度です
業務の種類 | 司法書士の手数料 | |
不当だと言われないための体制構築 | 33万円(税込)~ | |
消費者から不当だと主張され示談折衝が必要な場合 | 着手金 | 11万円(税込)~ |
成功報酬 | 利益の15%に消費税 | |
消費者から不当だと主張され訴訟対応が必要な場合 | (追加)着手金 | 11万円(税込)~ |
成功報酬 | 利益の20%に消費税 |
佐藤様・楠上様
書類等、受け取り・確認いたしました。
相談時から正直諦めている部分もあり とても憂鬱な思いで過ごしておりましたが 先生方が時間をかけ内容通知書を作成して下さったお陰で相手方から返金してもらえることが出来ました。
初めての相談時はとても緊張しており 私の非でもあり法律の知識などもまったくないため、断られる覚悟でしたが 佐藤先生がきちんとお話を聞いて 私のすべきこと(時系列で書き出す・LINEのやり取りを保存する等)を指示して下さったので 例えお金が戻って来なくても やるだけのことはやってみよう 先生方にお願いしてみようと思えました。
その結果が内容通知書通り □□万円返金してもらえたことは すべて先生方のお陰です。 どうもありがとうございます。
どれだけの言葉を並べても 足りないほど感謝の気持ちでいっぱいです。 この度は本当に大変お世話になりました。 心より感謝申し上げます。 |
こちらのケースでは訴訟しづらい理由がありました。そこで、示談折衝で解決をするべく、また相手方が地元の弁護士・司法書士に相談しても「ここに書かれていることが事実であれば返金しなさい。」と言ってもらえるよう、訴状を作る要領で気合いを入れて通知書を作成しました。
それでも、任意に返金される可能性は半々だと思っていましたが、請求額満額が速やかに返金されて、私たちも大変嬉しく思っています。感想のHP掲載も許可くださりありがとうございます。
また何かございましたら、ご相談ください。
事業者が、消費者宅を訪問して物を購入する場合、特定商取引法の規制対象である「訪問購入」に該当する可能性があります(特定商取引法58の4)。訪問購入の規制対象は、下記以外の商品です。
〈訪問購入の規制対象外〉
自動車、家電、家具、書籍、有価証券、CD・DVD・ゲーム
ご質問の「不動産」は、含まれていませんので、クーリングオフすることが出来ます。
(平成31年4月・あなまち司法書士事務所・司法書士佐藤大輔)
1.まず、仮想通貨も未公開株も同じです。
┌配布が遅れているだけかもと、信じて待つか
└騙された・弁償してもらうと決めて、訴訟をするか
をハッキリと決めないといけません。
2.彼らとの話し合いは無意味なのが通常ですので、示談交渉などせずに、いきなり民事訴訟で解決する必要があります。また、訴訟をすることで相手方から色々な情報が出てくることもあります。
3.加害者側は(被害者全員に弁償するだけの)金を持っていないのが通常です。
⑴被害者団を作って被害額を回収しようとしても、全員に全額は行き届きません。
☞自分の被害を回収しようとすると、自分だけ抜け駆けして、訴訟をせざるをえません。
⑵訴える相手を増やす必要があります。
┌債務不履行(期限を守らない)構成だと、代理店のみしか訴えられません。
└不法行為(詐欺)構成で、代理店のみならず、振込口座名義人、広告塔役の個人法人・・・と、増やしていく必要があります。
⑶訴える相手全員を特定する必要がある。
ネットでの集客の場合、本名ではないことが多いですが
提訴するためには、住所と氏名が必要になります。
4.刑事事件にしてくれというご依頼もありますが、民事事件よりもハードルが高く困難です。
(令和元年8月・あなまち司法書士事務所・司法書士佐藤大輔)