債務承認弁済契約書に収入印紙は必要か?!

債務承認弁済契約書は、次のような場合に作成される文書です。

• 借用書が作成されていない場合
• 借金の整理（任意整理）を行なう場合
• 債務の株式化（デットエクイティスワップ、DES）を行なう場合

この債務承認弁済契約書に「収入印紙」が必要かどうかは、次のように考えます。

• 「重要な事項」を変更するために作成した変更契約書は課税文書に該当する。
• 「重要な事項」を含まない場合は課税文書に該当しない。

この場合の「重要な事項」は、印紙税法基本通達別表第2「重要な事項の一覧表」において、文書の種類ごとに例示されています。「印紙税額一覧表」を左手に、「重要な事項の一覧表」を右手に置いて見比べます。

変更契約書がどの号の文書に該当するかは、原契約が何であったかによって決定されます。

• 「印紙税額一覧表」令和2年4月現在／国税庁／最終アクセス220222
• 「重要な事項の一覧表」リンク先の31頁（34/40）に掲載／国税庁「印紙税の手引」／最終アクセス220222

以上、国税庁タックスアンサー「No.7127契約内容を変更する文書」をご参照。

債務承認弁済契約書の原契約が金銭消費貸借契約である場合、当該債務承認弁済契約書は、印紙税額一覧表では「第１号の３文書」に該当します。

そして「第１号の３文書」の「重要事項」は、次のとおりです。

• ⑴　目的物の内容
• ⑵　目的物の引渡方法又は引渡期日
• ⑶　契約金額（数量）
• ⑷　利率又は利息金額
• ⑸　契約金額（数量）又は利息金額の返還（支払）方法又は返還（支払）期日
• ⑹　契約期間
• ⑺　契約に付される停止条件又は解除条件
• ⑻　債務不履行の場合の損害賠償の方法

重要事項の変更に該当した場合には、債務承認弁済契約書は課税文書ということになります。

国税庁タックスアンサー「No.7127 契約内容を変更する文書」を参照

【1】債務承認弁済契約書／美濃加茂公証役場HP／最終アクセス220222