お客様から入金いただくために必要な銀行口座。
日本政策金融公庫から融資を受けるために必要な銀行口座。
そんな大切な銀行口座が作れないという相談が増えています。
また、ネットバンクの口座は開設できても、実店舗のある銀行には口座開設できなかったという方もいらっしゃいます。
当グループで会社設立をした方で口座開設できなかったという方はいらっしゃいません。
ご説明します。
もくじ | |
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登記された本店は、事業活動の本拠地です。
会社にとって、本拠地の近くにある金融機関の方が、便利に決まっています。
それなのに本店所在地から離れた場所で作ろうとすると「不便なのになぜ?!」となりますよね。
銀行もそう考えますので、本店所在地近くの銀行(信金・信組)の支店に開設を依頼しましょう。
役員に犯罪歴がある人や、過去5年内に反社に属していた人がいる場合には法人口座を開設できません。
口座開設のための面談では、会社の事業内容について詳しく聞かれます。
このときには登記事項証明書も銀行員に見せることになりますが、社長の口頭による説明と、登記されている事業目的が異なる場合や矛盾している場合には、口座を開設できません。
事業内容をキッチリと説明できない場合もダメですが、次のような余計な一言もいけません。
☓ 以前、別の銀行で口座開設を断られたことがある。
☓ 社会保険に安く入るために、役員報酬を安く設定している。
☓ 実質的な経営者が別にいる。
☓ ペーパーカンパニーみたいなもの。
まぁ、本当のことであれば、仕方がありませんけれど。。。
銀行は、口座を売買されることをとても嫌がります(犯罪です。犯罪収益防止違反法28条。場合によっては詐欺罪〔刑法246条〕も成立します。)。
そこで、銀行としては、社長の経営に対する本気度に対して疑問を持ったときには、口座開設を拒否しているようです。一見いつでも商売から撤退できるような会社は、口座を売買される可能性もあると考えられるからです。
一概には言えませんし、総合的に判断していると思いますが、次のとおりです。
小」と判断される |
本気度 | 「本気度大」と判断される |
合同会社 | ⇔ | 株式会社 |
学生起業でもないのに、 資本金が小さい(100万円未満) |
⇔ |
資本金が大きい (少なくとも100万円以上) |
役員報酬を少ししか取っていない。 | ⇔ | 利益に見合った役員報酬を取っている。 |
「反社ではないことの証明書」や「前科前歴がないことの証明書」を発行してくれる機関はありません。したがって、役員ご自身で確認していただく必要があります。
質問に対して、嘘を回答するのは不味いですが、聞かれたことだけに答えるようにしましょう。
また落ち着いて貴社の事業内容をキッチリと説明できるようにし、ペーパーカンパニーではないかというような要らぬ疑いを持たれないようにしましょう。
口座開設を断られた場合でも、金融機関も税理士に対してなら、口座開設できなかった理由をコッソリ教えてくれるかもしれません。
貴社がスタートアップ(ベンチャー企業)である場合には、専門窓口を使えるかもしれません。
銀行の中には、スタートアップやベンチャーの応援を積極的に行っている銀行もあり、中にはスタートアップ専門窓口を用意している銀行もあります。
その窓口に相談することも有用です。
ここまでしないと法人口座を作れないというようなことはないと思いますが・・・必要であれば、いつでもお手伝いいたします。
口座開設のために司法書士がお手伝いできることは、次のとおりです。
業務内容 | 司法書士の報酬 | 実費 | 標準的な所要時間 |
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ご相談 | 交通費 | |
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増資の方法によります。 5.5万~【1】 |
増資額によります。 4万円~【1】 |
1か月ほど |
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17.6万円~【2】 |
10万円~【2】 |
2~3か月ほど |
【1】くわしくは、こちら「合同会社の『資本金の額』の増加手続」をご参照ください。
【2】くわしくは、こちら「合同会社から株式会社への組織変更」をご参照ください。