ビジネスが数字だけではないことは確かですが、数字を疎かにしていては大成しないことも事実です。
以下4つの数字(原則)から外れないビジネスであれば、金銭的なリスクは低くすることが出来ます。ビジネスを選択・設計するときには、忘れないようにしましょう。
サービス提供開始までにかかる費用が多いと融資を受ける必要があり、想定通り事業が上手くいかない場合には、返済に困ることがありえます。
来場型の業種であれば、ある程度の投資は必要でしょう。それでも出来るだけ小さく始めて、大きく羽ばたいていただきたいと思います。
非来場型の業種であれば、最初からいきなり綺麗なオフィスを借りる必要などありません。まずは自宅の一室から始めて、やがて事務所を借り、さらに大きな事務所を借りという風にステップアップしていただければ幸いです。
店舗を賃借するための賃料・保証金、改装費、食器・調理器具など最低でも100万円以上はかかるでしょう。
一昔前には高額だったレジは、アプリで代替することでコストを削減することが出来ます。
資格取得までの投資額は人によっては100万円を超えてしまうかもしれません。
開業に必要なものはパソコン・プリンタだけと言っても過言ではありません。
来場型・非来場型は、開業する司法書士自身が決めることが出来ます。
当事務所(あなまち司法書士事務所)も最初は、顧客から紹介された顧客のみに対応する非来場型の司法書士でしたが、10年程前、同じ場所で来場型に転換しました。転換といっても、看板を出しHPを構築しただけですが、看板やHPが意外に集客力があることに驚いています。
毎回、お客様のもとへ訪問する形態であれば、非来場型を続けることも可能でしょう。
在庫があると
①不良資産になってしまう可能性がある。
②在庫管理コストがかかる。
③新商品を発売する足かせになる。
④効率的な資金運用ができない。
情報やノウハウを販売するビジネスであれば、一見在庫はなさそうですが、情報やノウハウの入手に資金が掛かり、その情報やノウハウが売れないものであれば、不良在庫と同じです。
食材が在庫になります。
予想した客足に到達しなかったり、予約が直前キャンセルされると食材の鮮度が落ち、不良在庫になります。
鮮度が落ちるまでに、ランチで安価に提供するなどの工夫が必要です。
大量に製造するとコストが下がるという関係にあるため、つい大量に製造しがちですが、売れなければ不良在庫になり、仕入れた原料代・加工した人件費なども無駄になってしまいます。
司法書士業の在庫といっても、ピンと来ないかもしれませんが、司法書士にとっての在庫は「知識・経験」です。
各司法書士会が開催する研修は無料ですし、在庫管理コストがかからないうえ、知識・経験が豊富であれば、顧客に様々な提案が可能になります。
利益率とは、売上に占める利益(売上-原価ーその他経費)の割合のことです。
利益率が低いと、商売として成立しません。
利益率は、売値を上げたり、仕入れ値を下げたり、社内の効率化をはかることで良くすることが出来ます。反対に、競合が増えて売値を下げたり、原料代が高騰すると悪くなります。
簡単な仕事ほど利益率が悪くなっています。
かつての花形であった不動産登記は、司法書士であれば誰でも出来る仕事の代表格として、利益率が上がることは最早ないと言われています。
それと比較すると、知識や経験を要する難しい仕事の利益率は、まだまだ十分高くなっています。
俗にLTV(ライフタイムバリュー)などとも言い、お客様一人が一生涯で企業にもたらしてくれる金額の総額のことです。
また、事業主に万一のことがあったときにも収益を上げる仕組みを作ることも大切です。
不動産登記しか出来ない司法書士事務所であれば、一般の市民・法人は、それほど頻繁に不動産売買を行なわないため、非常に低くなります。
一方、不動産登記・会社登記・訴訟・企業法務などまでを執り行なう総合的な司法書士事務所であれば、市民・法人に対して提供できるサービスが広範であるため、非常に高くなります。