遺言書への財産の記載方法は、包括的か個別具体的か、どちらが良いですか?


遺言書を作成する際に、迷うことはありませんか?

 

長女に全てを遺したいけれど・・・

  • 「全ての財産を長女に相続させる」と包括的に書けば良いのか?それとも
  • 「〇〇の土地、〇〇銀行の預金、・・・・を長女に相続させる」と全ての財産を記載した方が良いのか?

 

そこで、今までの実務経験を元に、まとめてみました。

包括記載VS個別記載


次のメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、選択する必要があります。

包括記載 個別記載

【遺言に記載するときの文言】

全ての財産を長女に相続させる。

【遺言に記載するときの文言】

〇〇の土地、〇〇銀行の預金、〇〇は、全て長女に相続させる

●作成するのが楽

×作成するのが大変
△作成の専門家費用安いかも ×作成専門家費用高い?

●記載漏れの可能性が少ない。

 

 

△財産を記載漏れする可能性がある。

☛「その他一切の財産」と記載することで回避可能。

×遺言執行者は、財産探索が必要となり、大変。

×遺言執行者の執行漏れの可能性がある。

 

●遺言執行者は財産探索が不要。

●遺言執行者の執行漏れの可能性が減少

×貰える相続人は、自分が何を貰うのか分かりにくい

 

●相続人は自分が何を貰うのか把握しやすい。

●貰えない相続人に、財産の種類がバレない。

☛遺産目録調整・交付義務との関係でいえば、就任通知とともに「調査未了を明示した財産目録」を交付すれば良い(民1011)。

△貰えない相続人に財産の種類がバレる。

☛遺言内容の通知は、執行妨害を予防する目的であれば、特定遺贈執行後の通知も可能(民1007)。

△表現方法によっては、特定財産承継遺言として疑義が生じて、遺言執行者単独では、登記できない可能性がある。 ●特定財産承継遺言として、遺言執行者単独(受遺者の協力さえ不要)で、登記ができる。

●正確に作成するにも、それほどの能力を要しない。

●単純であれば、遺言無効主張しにくい。

 

 

×正確に作成するには、ある程度の能力が必要。

×あまり複雑にすると、遺言無効主張しやすくなる。

「包括的に書く場合」「個別具体的に書く場合」それぞれにメリット・デメリットがあることをお分かりいただけたと思います。

では「私の場合」はどちらが良いの?!


司法書士があなたから直接・具体的に、たとえば

  • あなたの具体的な財産の「多い・少ない」
  • あなたと相続人、そして、相続人同士の関係性の「仲良し・仲悪し」
  • あなたの遺言能力の「高い・低い」

などをお伺いしてからアドバイスさせていただきます。

遺言作成のご相談は、当グループにお任せください。

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